吉村昭

好きな作家は?
と聞かれれば一瞬たりとも間を置かず、吉村昭!と答えます。
好きの前に大が何個も付くほど吉村氏のファンです!
吉村氏が亡くなった2007年の翌々年の2009年には、彼の愛した地「長崎」の随筆に出てくる場所やお店を巡る旅もしました。

今まで読んだ全ての本で一番〇〇な作品は?と聞かれれば〇〇に入る文字が、おもしろい、興奮、怖い、感銘、影響…どれになったとしても、吉村氏の作品を掲げるほどです。
どの作品を読んでも面白くてハズレがないというのが吉村氏の凄いところですが、氏の小説は書店でめくってみただけでは間違いなく取っつきにくいと思われがち、文章中の会話も感情的ではなく淡々としていて、ギャグ的描写やオチもあるわけでもない。でも読み進むと情景がイメージされいつの間にか実体やシーンが頭の中を埋め尽くす興奮は他の作家では決して味わえません。

膨大なノンフィクション小説を世に送り出した吉村昭氏。中にはどうしてこのテーマを?と思う様な題材も独自の徹底的取材による事実の裏付け、そして決してネタを膨らませない削ぎ落とされたストイックな文章。

同じ本を何度読み返してもいつもハマって寝不足になります。

私にとって吉村作品で嫌いな作品なんてそれこそ皆無!全部オススメですが、あえて3作品を挙げるなら読み返したのが多い順で、

長編ノンフィクション/「漂流」「熊嵐」「高熱隧道」
随筆(エッセイ)/「街のはなし」「私の普段着」「私の流儀」
って感じでしょうか。

自分は「吉村昭」という作家そして氏の作品に巡り会えて本当によかったです。

すぐに手に入る吉村本でもきっと100作品はゆうに超えているので、これから氏の作品を初めて読む方が羨ましいです。

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