
愛と追憶の日々【Terms of Endearment】[1983/米]
第56回1984アカデミー賞作品賞他4部門の受賞作品ですが、各種映画サイトのレビューを観ても意外と評価が高くないんですよね??でもなにかそれもわかる気がするのは、日本人的感覚や意識で観ちゃうと同調や理解しずらい点が多々あるからだと思います。
自分がこの作品を好きなのは、とにかくアメリカ人のための、アメリカ人の感覚で作っているからかもしれません。道徳意識を考えたり、主人公に自分ダブらせ無理に感情移入をしようせずにアメリカ人の2人の女性が、それぞれ自分の長所や短所、そして家族、友人、それらの人との事情や確執、不安や不満を抱えながらも生きていく。そんな普通の人の普通の日々を(過剰な演出をせず)心地よいトーンで綴っていくのを淡々と鑑賞すればとても楽しめると思います。
母と娘の人生をメインにその2人に関わる男たちが登場する物語ですが、その一人に宇宙飛行士役でジャック・ニコルソンが出演しています。例によって彼の存在はさすがです(笑)シャリー・マクレーンとの、時にはハチャメチャ、時にはカッコよすぎる数々のシーンはアクセントどころか作品を盛り上げまくってます!もし彼の演じた役柄の設定がなかったとしたら、この映画は自分の印象に残らない作品になったことでしょう。
人生の一時、一時において出逢う人それぞれが生きる励みや心の支えになってくれる事を実に上手くまとめた人間関係ドラマ。ジェームズ・L・ブルックス監督、製作、脚色ですが、この監督さんはこの種の作品撮ると本当に上手いです。それから音楽がこれまた映画にピッタリでそれはそれは素敵なメロディですよ♪
この映画が面白かったら、物語のその後を描いた続編「夕べの星」(The Evening Star)という作品もオススメです。
ひとりごと文句/それにしてもこの時代に妙に流行っていた邦題表記の「愛と…の」っていうタイトルがあまりにセンスなさすぎで悲しくなります。
- 2015.12.10
- 寄り道!?脱線!?BOSSブログ/ BB, スタッフブログ, 趣味と映画の話